不倒翁楽隊 THE TUMBLER

北京語:ブーダオウォン

 北京のバンド。1984年、全総話劇団院内で、流行音楽のコピーバンドを結成する。メンバーは李季(Dr)・秦[王奇](Vo&G)・嚴鋼李力(Vo&B)・金少剛王勇(Key)らであった。その後、孫國慶(Vo)が加入した。

 のち、北原公司に設備投資をしてもらい、1985年春に不倒翁楽隊を正式に結成する。その頃のメンバーは、李季(Dr)・秦[王奇](Vo&G)・嚴鋼李力(Vo&B)・王勇(Key)・孫國慶(Vo)などで、アリスのように3人でボーカルを務めた。のち、周小虎・臧天朔(Key)も加入した。その後、丁武王迪が加入した。

 オリジナル作品はなく、アリスや谷村新司など、日本の歌のカバーが中心だった。また、中国で初めて電気の楽器を用いたバンドでもあった。

1985年のメンバー
左から:
臧天朔(Key)・劉元(Sax)・嚴鋼(G)・丁武李力(B)・王迪(Vo)・秦[王奇](G)
(雑誌『視覚21』2001.5期より)

 かつて、アルバム『不倒翁』を発売した。

 6月、七合板楽隊が解散した後は、崔健劉元も頻繁に参加していたが、同年内には解散したようだ。

 バンド解散後と思われる1986年には、『恭喜発財』が発売となった。

 このバンドは厳密にはロックバンドではないが、メンバーのほとんどが、その後の中国ロック界で活動し、現在に到る中国ロックの潮流を築く原動となったため、中国ロック史を語る際には不可欠なバンドである。

1984年のメンバー
左から:
秦[王奇](G)・孫國慶(Vo&G)・李力(B)・王勇(Key)
(雑誌『視覚21』2001.5期より)

 バンド解散後、臧天朔は不倒翁楽隊の事を偲び、「心的祈祷」を作曲した。

 2003年11月27日、仁倶楽部で行われた“理想不倒,向音楽致敬!”ライブに参加した。このライブのためにバンド活動を一時的に再開させただけである。この時、孫國慶は谷村新司の「星(日本タイトル名は「昴」)」を歌い、王迪は「不覚流水年長」を歌い、臧天朔は「心的祈祷」を演奏し、多くのロックファンから大きな注目を浴びた。

2003年11月27日、仁倶楽部でのライブ
左から(前列):
臧天朔秦[王奇]孫國慶王迪
(写真提供:
[ロ豪]叫唱片

 

●アルバム

タイトル 出版 発行 製作 発行年 品番 地域
不倒翁       1985 (CT版) 中国
恭喜発財 中国青年音像出版社     1986 (CT版) 中国

 

●出演

出演媒体 曲名 映像名 発行年 参加形態 備考
テレビ番組   中国新音楽的N個瞬間 2005/9 出演者の語りの中で取り上げられている ▼DVDあり

 

●関連サイト

 

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